堤のドロ上げ大作戦

 山小屋の前には大きな堤(池)があります。
そこは以前も紹介しましたが、その池はその昔、部落の人たちが共同で掘り起こした人口の池なのです。

そこには年中涸れない清水がわき出ていますが、そのまま田んぼに流しては水が冷た過ぎるので、ある程度水を温めるために作ったそうです(すでに他界した私のおばあちゃんが小さい頃からあったと言うから今から100年以上前からあった)。 

そこに今回もう一度水をいっぱい溜めようとチャレンジしてみたわけですが、年々増え続ける ”ヨシ” のため池はほとんど水なしの状態になってしまいました。
何十年もの間、生えては枯れ生えては枯れがつづき、ヨシの茎や根が40Cm〜60Cmも堆積してしまったのです(もう半分は土に変わっていた)。

はじめはそこにパワーシャベルを入れて、下地の岩盤までその堆積物を取り除く計画でした。
ところがズブズブ重機が沈んでしまい取り除く事を断念せざるを得なくなったのです。
水を溜める前の堤 重機で取り除くには時間、経費がかかり過ぎる
ヨシの堆積物は最大60Cmの厚さ 諦めよう!
池完成の初年度は浮島に大喜びにおやじ (2007秋)
 結果、大がかりの作業はやめ、ヨシの表面から約2m水を溜めることにしました。

それからしばらくして、はじめは何か知りませんが ”浮島” のようなものが現れてきました。

当時のおやじ曰く ”宝の島だ” とか言って、客人を呼ぶ度に鉢植えを飾ってたりしていましたが・・・・

それが翌年大変なことになるとは思ってもいませんでした。
 右の写真でわかりますか!?(浮島のところ)

2007年当時は緑色の草が生えている部分だけだったのに、翌年2008年には面積が倍くらいに増えてきてしまった。(それに左の方からも島が出来てきた。)

浮島の正体はヨシの堆積物で、水底にうまってしまったため岩盤のところにガスが発生してはがれ出してきたんですね。

この調子だと、折角作った池は島だらけになってしまう!!

なんとかせなければいかん・・・




そこで、いろんな人たちの知恵を借りて除去作業を何度も試みてみました。
が、うまくいきませんでした。
島がだんだん大きくなってきたぞ! (2008春)
2008年11月 島はこんなに大きくなり、いよいよ作業開始!
浮島と言っても、ぬかるとわるいのでハシゴを架けます
 一度に大きな塊を持ち上げようと思ってもナカナカうまくいかず、60Cm四方に切ることにしました。

スコップではうまく切れず、2m程の棒に鋭く研いた特製のヘラを付けたものが一番goodでした。

しかしながらヘラの幅は15Cmほど、それを何度も何度も下まで突き刺して切っていくのです。
私は一晩泊まって全身ドロだらけになりながら手伝いましたが、ほとんどはおやじひとりで数百個もきりました。

私は一日やっただけでも手首が疲れて、一週間は辛かったのに、おやじはつづけて10日ほど頑張ったみたいです。
朝も早くから仕事をはじめる お や じ
切り終わったころには雪も積りはじめました (2008冬)
大きい島を残して、浮いてる部分は全て切り終わりました

2009年ゴールデンウイーク、今年も横浜から おんつぁまがやってきました。

四方にちらばっている塊を岸に移動する叔父
簡単そうに見えて、なかなかうまく岸によってくれません
叔父が前日山菜採りに行った時に見つけたウスヒラタケ
この日は親戚も集まって、これから楽しい昼食会
特製の ”モッコ” をつくる親戚のじいさん
大の大人が4人も集まって・・・  バカみたい
 これもまた一日ふつかで終わる作業ではなく、ただひたすらに頑張りました。
ひとつの塊で100Kg以上はあります。 陸にあげてころがそうと思っても一人ではびくともしませんから・・・

このユニックが無かったら人力で上げるなんて絶対に無理でした
本日の作業終了! さてこれから何をするのでしょうか!?
1斗缶に水をくんで っと・・・
生憎ここには風呂がないのでお湯で身体を洗うしかありません!
さっぱりしたら早目の夕食です  電気もないもので・・・

アザミ

アザミにもいろいろ種類がありまして・・・ これは一番うまい ”ヤジアザミ” です

なんだかんだと、ここまでするのに半年くらいかかったかな!!??

岸に寄せておいた塊を今度はユニックで片付けました
こちらはユニックが届かないので、もっと細かくしてから手で片付けました